初夏のあじさいも楽しむ歴史散歩2(光則寺~収玄寺)

歴史散歩

 前回は、長谷寺の様子をお伝えしました。今回は、光則寺から収玄寺までの状況をお伝えしていきたいと思います。

長谷寺 ➡ 光則寺 ➡ 収玄寺 ➡ 成就時 ➡ 極楽寺

 今回の2つの寺は、日蓮宗のお寺です。そのため、日蓮関係の歴史などにも注目していきたいですね。日蓮は逆境の人生を強く生き抜いてきた人なので、とても面白いです。是非、最後までお楽しみいただければと思います。

 なお、日蓮についての解説ブログはこちらです。
日蓮ってどんな人?初心者でも分かる日蓮入門! | くま吉の歴史散歩ブログ (ashigarukumakichi.com)

 また、鎌倉駅周辺の日蓮ゆかりの地を巡る散歩はこちらです。
日蓮聖人ゆかりの地を巡る鎌倉散歩 | くま吉の歴史散歩ブログ (ashigarukumakichi.com)

光則寺

 長谷寺を出ると、すぐ近くに光則寺があります。光則寺周辺にある長谷寺や高徳院は観光客であふれている様子ですが、光則寺は少しひっそりとした様子で個人的には好感が持てます。

光則寺とは

 日蓮聖人が佐渡へ流された時、弟子の日朗上人も、北条時頼の家臣であった宿谷光則やどやみつのりの屋敷に捕えられました。やがて光則は、日蓮聖人に帰依し、その屋敷跡が光則寺になったと伝えられています。

 さて、いきなりここで第1問目のクイズ!
 このお寺には、ある有名な詩人の詩碑があります。それは誰でしょう?

①『雨ニモマケズ』の宮沢賢治
②『邪宗門』の北原白秋
➂『生きる』の谷川俊太郎

 正解は、なんと①の宮沢賢治です。彼は熱心な信者だったんですね!

  最後の方に、「南無妙法蓮華経」など書いているのが印象的です。
 『雨ニモマケズ』は、有名ですよね。小学校で習ったんでしたっけ?

 さて、今日はジメジメとして暑いですが、暑さニモマケズ次の場所に進みます。

土牢

 境内に入って、右手側の細い道を通って、坂を上って行くと土牢があります。日郎上人はここに閉じ込められていたんですね!!暗いし、どうやって生活するのでしょうか?

 それでは、ここで第2問目のクイズ!
 日朗上人は、日蓮聖人が佐渡に流された時に、ここに閉じ込められることになりました。なぜ日蓮聖人は配流されることになったのでしょうか?

①日蓮の弟子が後鳥羽上皇の女房を勝手に出家させてしまったから
②激しい干魃が続く中、幕府から雨乞いの祈祷を依頼されたが、失敗したから
③他の宗派を激しく批判し、それが悪口とみなされたから

 それでは答えの発表です!正解は、③になります!

 日蓮の他宗批判は徐々に過激化するとともに、対象も拡大していきました。最初の頃は、念仏者を批判対象とし、彼らに布施をしないよう求めていた程度でした。しかし、念仏だけではなく、禅・律・真言なども主な批判対象とするようになっていきました。それを表しているのが、日蓮が『撰時抄』で述べている次の言葉です。

 建長寺・寿福寺・極楽寺・大仏殿・長楽寺等の、一切の念仏者・禅僧等の寺や塔を焼き払って、彼らのくびを由比ヶ浜で斬らなければ、日本国は必ず滅ぶだろう。

 日蓮さん、これは言い過ぎですね(笑)

 なお、土牢を拡大するとこんな感じです。絶対こんなところに閉じ込められたくないですね・・・

あじさい

 長谷寺のように有名ではないのですが、光則寺もあじさいの名所となります。人も多くないので、まさに穴場スポット!!200種類以上の鉢植えあじさいがあるようです。

感想

 あじさいがきれいで、土牢や歌碑など歴史を感じられるので、満足感は高かったです!!私は、長谷寺のように有名で混雑するところよりも、こういう静かで味のあるところが好きなんですよね♪ただ、鎌倉に観光に来て、多くの寺を回れない状況なら、有名どころに行くべきかと思いますが。

収玄寺

 実は収玄寺は、予定のコースに入っていなかったのですが、たまたま通りかかって雰囲気がよかったので入ってみました!!そうしてみたら、あじさいもきれいでかなりよかったです♪光則寺の近くで、同じく日蓮宗のお寺なので、是非立ち寄ってみていただけるといいのではと思います。

収玄寺とは

 宗祖日蓮聖人に篤く帰依し、聖人四大法難の一つである文永8年(1271)の龍ノ口法難の際には、殉死の覚悟を決して日蓮に随従した鎌倉武士、四條金吾頼基の屋敷跡に建てられたお寺です。

 それでは、ここで第3問目のクイズ!
 龍ノ口法難とはどのようなものでしょうか?

①龍ノ口という場所で、念仏信者たちに法然一行が取り囲まれ、暴行を受けたという事件
②佐渡への配流前に、日蓮が鎌倉の西の境界にある片瀬の竜ノ口刑場で、武士たちに首をはねられそうになったという事件
➂竜ノ口にあった親鸞の庵が他宗派の信者に壊されたという事件

 正解は、②です。実は、佐渡に配流される前に親鸞は殺されかけているんですね。しかし、ラッキーなことに生き延びることができました。運が強い人なんですねぇ!

あじさい

 収玄寺のあじさいは、種類が豊富で鮮やかでした。今回の散歩全体で、一番あじさいがきれいでした!下の写真を是非見てください!!きれいですよね♪

感想

 全く想定外の訪問でしたが、大正解でした。境内は狭いですが、しばらくの間、いろんな種類のあじさいを楽しむことができました♪しかも、こちらのお寺は入場料もかからないので、コスパ最高です!お寺にコスパを求めるのはどうかと思いますが…とにかく、少なくてもあじさいの咲く頃は是非立ち寄ってみてください。

まとめ

 今回の散歩は、長谷寺と極楽寺をメインに考えていたので、今回の2寺はおまけのように考えていました。むしろ収玄寺には行く予定がなかった。

 しかし、意外なもので、行ってみると、あじさいもきれいだし、見どころがしっかりとありました!!百聞は一見にしかずと言われるように、実際に自分の目で見に行ってみるのは大事ですね。

 それでは、次回は成就院を通って、極楽寺に向かっていきます!

    コメント

    タイトルとURLをコピーしました