写真の撮り方は分かってきたつもりだけど、いざ撮ってみるとパッとしない…うまい人の撮り方とどう違うのか?と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。もしかしたら、構図に問題があるのかもしれませんよ!!
私はいつも歴史散歩をしているのですが、もっとうまく写真を撮れたらいいのになぁと思っています。そこで、今回は構図について学んでみて、役に立つなぁと感じたことをまとめてみましたので、是非参考にしてみてください。
基本構図を知る
構図にはいくつかパターンがあります。それを実践してみるだけでも、レベルが一段上がるはずです。では、見ていきましょう♪
三分割構図
下の図ように4点のどこかに主題を置くとバランスが良くなる。一番基本的な構図。
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右上の点らへんに源頼朝さんを置いてみました。もうちょい左下の方がいいかな…
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次は左下の点のあたりにエビを置いてみました。
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対角線構図
対角線上に主題がくるようにする。
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二分割構図
縦または横で二分割することで安定感が出ます。
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日の丸構図
真ん中に主題をどんっと持ってきます。初心者がやりがちなんですが、あえて使ってみるとインパクトがすごくなったりします。
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額縁構図
額のように囲むことで視線を誘導できます。
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シンメトリー構図
上下または左右対照となるようにします。
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主題を明確にする
構図づくりのコツは、写真の中で何が主題なのかを決めることです。そして、いかに主題を際立たせるかが重要です。
主題に近づいてみる
まずは単純なことなんですが、主題の存在感を引き出すために、大きく撮ることが大事です。初心者ほど、遠くから全体が写るように撮ってしまうものです。だけど、近寄ってみるだけで、主題がはっきりして、写真にインパクトが出ます。
まずは、梅の花を比べてみます。遠い写真から近づてみた写真です。
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次は、モミジの写真を比べてみましょう。やはり、近づいてみた時の方が、モミジそのものの良さは引き立ちますよね♪
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無駄をそぎ落とす
背景がごちゃごちゃしていると、主題が明確にならない要因になりかねません。余計なものが写らないように背景が写り込む範囲を調整したり、背景をぼかして主題を強調したりすると改善できるかもしれないです。
まずはクラゲ!背景がシンプルだと主題が際立ちますね♪
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梅の花を撮るときに、背景をぼかして主題を強調します。
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アングルを変えてみる
写真に変化をつけたい場合に、アングルを変えるという方法もあります。高いところや低いところからなど、いろいろ試してみると面白いですよ♪
ハイアングル写真
背景をスッキリと見せる効果があるので、背景がごちゃごちゃしがちな室内撮影では特に有効。また、子供やペットなど、見上げた顔がかわいいという場合も多くあります。
絵になる写真を撮るのは結構難しいですが、うまくハマれば、非常に面白い写真になるかもしれないですね!
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水平アングル写真
通常は水平アングルで撮ることが多いのではないでしょうか。無難に撮れる一方で、インパクトに欠けることもあります。
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ローアングル写真
巨大な建造物や大木を撮るときに、迫力を強調したりする効果があります。普段とは違う見慣れない印象で、新鮮に見えることもあります。上を向いて歩いていると、面白い被写体に出会えるかもしれないですね♪
大仏の大きさを感じたり
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木の高さも感じられます。
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上りの坂や階段もローアングルだと高さが伝わるかと思います。
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前景を組み合わせる
現実的には立体的な被写体も、二次元の写真にすると平面的な写真になりがちです。特に遠くのものを写すときは、そうなりがちです…そこで、前景を取り入れることで遠近感を出すと、景色がより立体的になって浮かび上がってきます。
ただし、理想的な前景を見つけて、さらに上手に撮るのは難しいので、撮影ポジションなどいろいろと試行錯誤してみるのが大事ですね!
手前にボートを配置してみました。
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今度は、モミジを入れてみました。
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全体をあえて見せない
初心者的には、何かを撮影するときに、全体を漏れなく写さなければならないと思いがちです。もちろん、全体を写さないといけない場面もありますが、被写体の一部を切り取ってみると、見る人に強烈なインパクトを与える可能性もあります。
また、全体を写さないことで、見る人の想像力を刺激するといった効果も期待できます。
自分は何を撮りたいのか?撮りたいもののどこに自分は興味を惹かれているのか?といったことをよく考え、そこを強調してみると、写真の中に自分らしさが出てくるかもしれないですね♪
まずは、これ何?って感じで、気になりますよね!?正解はクラゲですが、全体はどうなっているのか気になりますよね。
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こちらは、エイの下側です。私は、エイと言えば上から見ることが多かったので、下から見たらこうなんだぁと感動しました。それを表現した形になります。
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主題の方向を見て「空間」をつくる
意図して空間をつくることで、違和感なく安定した構図を作り出せます。やっぱり、センスのある人って空間の作り方がうまいと思います!
例えば、鍋を熱して湯気が出ているなら、上の空間を広くとる。手すりから水滴が垂れそうな場面では、下の空間を広くとる。さらに、植物であれば、それが成長していく方向を少し空けてみる。人や動物なら目線の方向に空間をつくる。
そういうことを意識して撮ってみると、安定した構図になるとともに、メッセージ性が出てきます。
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間接的に太陽を感じさせる
個人的に、私は夕暮れ時の雰囲気がとても好きです!!だからと言って、夕日をそのまま撮ろうとしても、その良さがうまく伝わらないことが多いです。
そんな時は、太陽を直接写さなくても、海であれば、キラキラと金色に輝く波打ち際を撮るだけで、夕日の素晴らしさが伝わりますよね♪
このように、直接的でなくて、間接的に魅力を伝えることができるんです!逆にそっちの方が、奥ゆかしいですかね。
ちなみに、夕日でいい写真がなかったので、下はお昼の写真です。海がきらきらしてて、太陽を感じますよね!?
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地面すれすれのポジションから撮ってみる
こちらは、紅葉の時なんかに使える技です。地面すれすれから撮ってみると、臨場感が伝わってきます。多用するものではないですが、時には試して見るのもいかがでしょうか?
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まとめ
いきなりですが、私は軽いミニマリストです。「モノ」も「人間関係」もシンプルがいい。逆に、多いと対処しきれないので、生活の質が下がってしまいます。もちろん、何も欲しくない訳ではない。ブログで使う一眼レフカメラ、毎日の食事で使うコーヒーメーカーやヨーグルトメーカーなどは、私にとってなくてはならないものです。そして、大事なものにはこだわっていて、多少お金がかかってもいいと考えています。要はメリハリですね。
個人的に、写真も同じようなことが言えるのではないかと思っています。私にとって何が大事か、何を表現したいのかを自問自答し、主題をとことん引き立てるために、徹底的に無駄なものを排除する。何かミニマリストに通ずるものがあると思いませんか?生活も写真もより良くしていくには同じ結論になるのかもしれないですね!?
今回は構図について、ご説明していきましたが、是非いろいろ試していただければと思います。結局は、理論を学んだだけではうまくならないですから、ご自身でたくさん失敗しながら、改善していくしかないと思います。私もまだまだへたくそですが、練習して、もっと感動できる写真をお届けしていきたいです。
【参考】
写真がうまくなる 100のルール 構図編
写真・執筆 川北茂貴 外数名
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