春の鎌倉散歩♪駅南側のお寺を巡る旅!!

歴史散歩

 散歩当日は、4月28日。全国的に夏日が続出していて、朝から日向は暑い…

 そんな中、春の鎌倉散歩をしました!今回は、鎌倉駅から南側にあるお寺を巡ります。具体的には、まだ行ったことがなかった 光明寺⇒九品寺⇒安養院 の順番で回りました。

 正直なところ、鎌倉駅周辺の中でもメジャーなコースではないですが、それだからこそブログでお楽しみいただけますと幸いです♪それでは、鎌倉歴史散歩のスタートです!!

光明寺の近くに材木座海岸があります。

光明寺

 光明寺は、鎌倉市材木座にある浄土宗の大本山です。ちなみに、大本山とは、総本山の下にあって、所属の寺院を総括する寺のことを言います。国で言うと、総理大臣の下にいる各省庁の大臣ですかね。会社で言うと、社長の下にいる部長とかかな…
 当寺は、江戸時代には浄土宗関東十八檀林だんりんの第一位として格付けされた格式の高い寺院です。開山は記主禅師然阿良忠きしゅぜんじねんなりょうちゅう、開基は鎌倉幕府の第四代執権 北条経時ほうじょうつねときとなります。

光明寺の山門。結構迫力を感じました!!

さて、いきなりですが、ここで第一問目のクイズです!!
光明寺は浄土宗の大本山ですが、浄土宗の教えは次のうちどれでしょう?


①ひたすら座禅を組み、修行をしなさい
②念仏を唱えることによってのみ往生できる
➂「南無妙法蓮華経」という法華経の題目を唱えることで往生できる

 それでは、答えを発表します。
 正解は、②の念仏を唱えることによってのみ往生できる です!

 ここで、浄土宗の教えを簡単におさらいしましょう。
 浄土宗の宗祖は法然という人物です。彼の教えを一言でまとめると、「選択本願念仏」です。つまり、念仏を唱えることによってのみ往生できるという教えです。「南無阿弥陀仏」と唱えるだけでいいんですね!
 法然以前、念仏は仏教入門者向けの初歩的な劣行とされていましたが、それを根底から覆したのです。法然によって、念仏は唯一の往生行、あるいは全仏教を統合する行まで高められたのです!!

 ちなみに、選択肢の①は道元がひらいた曹洞宗、③は日蓮がひらいた日蓮宗の教えです。

 さて、境内の様子ですが、本堂が工事中ということもあって、見どころが少なかったです…本堂については、国指定重要文化財に指定されており、鎌倉で現存する近世仏堂のうちでも最大規模を誇るようです。工事が終わったらまた見に来たいと思います♪

 ちなみに、境内を散策していると、高倉健さんのお墓を発見しました。正直なところ、私は世代ではないのですが、ファンの方にとっては絶対に訪れるべき場所ですね!

九品寺

 さて、一番遠い光明寺まで行って、鎌倉に戻りながら九品寺くほんじに立ち寄ります。
 みなさんは九品って意味分かりますか?まず、「くほん」と読むのが難しですよね!どういうことかというと、9種類の往生のありさまのことです。極楽往生を願う人々の生前の行いによって定められます。上品、中品、下品のそれぞれに、上生、中生、下生があり、合わせて九品とされます。
 なお、当寺の開基は新田義貞、開山は風航順西ふうこうじゅんさいです。

それでは、ここで第二問目のクイズ!
九品寺の開基である新田義貞はどのようなことをした人物でしょうか?

①源頼朝の重臣であり、鎌倉幕府をつくるのに貢献した
②鎌倉幕府第3代将軍 源実朝を暗殺した
➂鎌倉攻めを行い、幕府を攻め滅ぼした

稲村ケ崎には新田義貞の伝説が残ります

 今までのブログ記事を読んでくださった皆さんなら簡単だったのではないでしょうか?
 正解は、➂の鎌倉攻めを行い、幕府を攻め滅ぼした でした!

 後醍醐天皇らと共闘し、鎌倉幕府を滅ぼすんですね。鎌倉攻めの総大将であった新田義貞ですが、鎌倉幕府滅亡後に敵方であった北条氏の戦死者を供養するために、材木座に九品寺を建立しました。

 九品寺の境内はというと、こじんまりとしていますが、松が存在感を放っていました。

 また、石板もありました。当寺は、浄土宗のようなので、法然に関する内容が書かれています。

 さらには、春の花も素敵でした♪花の種類に詳しくないのですが、何の花でしょう?

安養院

 最後に、安養院に到着です!牡丹の花が特徴的なお寺ですね♪

 こちらのお寺は、尼将軍と称される北条政子が、夫である源頼朝の冥福を祈るため、佐々目ガ谷に建立した祇園山長楽寺が前身であると伝えられています。その後、鎌倉時代末期に善導寺の跡(現在地)に移って安養院になったといいます。なお、安養院は北条政子の法名です。

 それでは、中の様子を見てみましょう♪
 まずは、日限地蔵。日を限ってお参りをすると願いが叶うとされるお地蔵さんです。鎌倉時代末期から南北朝時代に造立されたとされています。

 その先には、三体のお地蔵さんがいます。何か素敵な感じですね♪

 さらに、何なのかよく分からないですが、国指定重要文化財があります。宝きょう印塔(ほうきょういんとう)と言います。「きょう」の字が難しすぎて、書けませんでした…

 その隣に北条政子のお墓があります。あれ?北条政子のお墓って、他の場所でも見たような…

それでは、ここで第三問目のクイズ!
鎌倉には当寺以外にも北条政子の墓があると言われているお寺があります。どこでしょう?

①建長寺
②円覚寺
➂寿福寺

安養院にある北条政子の墓

それでは、正解の発表です。答えは③の寿福寺 でした!

 寿福寺は、鎌倉五山第三位のお寺で、一位の建長寺や二位の円覚寺と比べるとこじんまりとしていますが、静かで境内もきれいなので、私は結構好きなお寺です。鎌倉駅の西口から比較的近くにあるので、是非機会があったら立ち寄ってみてください!

おわりに

 いかがでしたでしょうか?

 今回は、遠かったですが、光明寺まで足を延ばしてみました。浄土宗の大本山ということもあるので、行ってみたかったんですよね。ちなみに、光明寺のあたりって、「材木座」という地名なんです!なんか気になる地名ですよねぇ。なので、ちょっと調べてみました。

 どうやら、鎌倉時代、海の沖合に和賀江島という港があったようです。幕府の建物や神社仏閣の建築に使われる木材がこの地に集まったのが、由来と言われています。確かに、鎌倉まで道が真っすぐ続いているので、運びやすそうだと感じました。ここでたくさんの木材が運ばれたんだなぁと想像を膨らませながら散歩をしてみるのも面白いですよ!

 今回のコースは地味ですが、「そんなコースを巡る自分は歴史通だな」という気分になれます(個人差はあります)。是非試していただけると幸いです。

 特に、4月末頃の安養院では、牡丹を中心に見頃なので、お花が好きな女性とのデートにも使えると思いますよ!!私の場合は、40歳目前のおじさん一人で乗り込みましたけどね…
 とりあえず、きれいだったので、最後の締めに写真を掲載します♪

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