秋の鎌倉・瑞泉寺を散策する

歴史散歩

 みなさんこんにちは!くま吉です!

 今回は、鎌倉の紅葉の名所の1つである瑞泉寺に行ってきました。瑞泉寺は鎌倉で最も遅くまで紅葉が見られることで有名です。そのため、2024年12月14日に訪れてみたのですが、果たして紅葉の様子はどうだったのでしょうか?

 また、瑞泉寺には、吉田松陰が訪れたことを示す留跡碑など、歴史的にも見どころ満載です。そして、自然が豊かで、境内を散策するだけでリフレッシュできます。

 それでは、詳しい内容を紹介していきます。

瑞泉寺とは

 瑞泉寺は、鎌倉公方の菩提寺として、鎌倉五山に次ぐ関東十刹かんとうじゅっさつに列せられているお寺です。
 山号の錦屏山きんぺいざんは、寺を囲む山々の紅葉が錦の屏風のように美しいことから付けられたといわれています。また境内は、四季を通して様々な花を楽しむことができます。

 開山の夢窓国師むそうこくしは、後醍醐天皇や足利尊氏も深く帰依し、鎌倉~南北朝期に禅宗で重きをなした僧です。
 昭和45年に発掘、復元された仏殿背後の庭園は国師の作として、国の名勝に指定されています。

庭園の写真。冬だと少し殺風景になりがちかもしれないです。

境内の様子

 それでは、境内の様子について、順を追ってご紹介していきたいと思います。

 まず、鎌倉駅東口から瑞泉寺に向かいますが、徒歩ですと30分以上かかります!!私は普段からかなり歩いているので、徒歩で行きましたが、往復だけで結構体力を使います。バスで行くことをお勧めします。

 さて、駅から30分くらい歩くと、入口があります。やっと着いたかと一安心♪

 門をくぐって進んでいきます。門の屋根の丸いところに何やら怖い顔が…是非、注目してみてください。

 拝観受付がありました。質素な小屋でいいですね♪

 受付を済ませて、進んでいくと石段が続きます。二手に分かれますがどっちを進めばいいのでしょうか?
 正解は、どっちでも同じところに辿り着くので大丈夫です。なお、左の古い石段が「男坂」、右の新しくやや緩やかな坂が「女坂」と呼ばれています。どう考えても「女坂」の方が上りやすいですが、男は黙って「男坂」ということで、私は左に進みました。

 階段を上りきったところに、いろいろあります。
 まずは、山崎方代の歌碑で、次のように書いてあります。
 手の平に豆腐をのせていそいそといつもの角を曲がりて帰る

 私は、山崎方代さんという人を知らなかったのですが、歌が口語体であることが特徴です。自らを「無用の人」と言い、世間から離れて暮らしていた方代は、生涯独身であり、孤独で寂しい生活の中、ありのままの素直な表現でいくつもの歌を生み出しました。
 歌碑に書かれている歌も、日常によくあることを書いているのですが、何か懐かしいような感じがしますし、日常も悪くないなと思わせてくれました。もちろん、もう豆腐を手の平に乗せるような時代ではないですが、時代を越えて共感できる部分はあるのではないでしょうか。

 次に、吉野秀雄の歌碑で、次のように書いてあります。
 死をいとひ生をもおそれぬ人間のゆれ定まらぬこころ知るのみ

 吉野秀雄さんは、学生時代に結核に罹り、病床生活を繰り返しました。歌人以外でも良寛研究書のほか多数の美術鑑賞、旅行記、随筆を残し、書家としても知られています。
 ちなみに、歌碑については、どう解釈すればいいのか分かりませんでした。死を嫌だと思い、生を恐れない、人間の揺れ定まらない心。という意味だと思うのですが、「生を恐れない」の部分がうまく意味としてつながらないように感じます。今度じっくり調べてみようと思います!

 さて、吉田松陰の留跡碑もあります。あの吉田松陰もここを訪れたんだと考えると、感慨深いものがあります。

 吉田松陰は、江戸時代末期に活躍した思想家・教育者です。長州藩で生まれ、私塾「松下村塾」を設立。のちに明治維新を支える要人を育てました。

 個人的にですが、吉田松陰の格言で印象に残ったものがあります。

 「諸君、狂いたまえ」

 何か大きなことを成し遂げるには、常識にとらわれてはいけない。狂っていると思われるほどの情熱を持つべきという意味だと考えています。現代社会では、出過ぎたことをやるとSNSなどで批判が集中したりします。下手すると、個人を特定されて吊し上げにあったりします。何もかも無難にやるべきという風潮も出てきて、若者も「普通になれればいい」と言っている人が多いです。それでいいのかという疑問を投げかけてくれるような言葉ですね。

 さてさて、本堂が見えてきました。冬は少し寂しい感じになっていますが、梅の花が咲く頃は特にきれいなので、是非訪れてみてください。

 本堂周辺にもいろいろあります。興味を惹かれるものを探して歩いてみるのもおすすめです。そして、「男の顔は履歴書である」という言葉も深いですね!!「人は見かけによらない」とも言われますが、個人的にはその人の人となりが顔に出るような気がしています。ただそれは、男も女も関係なしかと思いますが…

さてさて、さらに奥に行くと、ついに本堂裏の庭園が現れます!!

 こちらは、夢窓国師が作った庭園です。岩盤を彫刻的手法によって庭園とした「岩庭」とも呼ぶべきこの庭園は、鎌倉に残る鎌倉時代唯一の庭園です。国の特別名勝に指定されています。

 せっかくなので、いろんな角度から見てみましょう♪

紅葉について

 境内の様子について説明してきましたが、ここで紅葉についての話をしていきたいと思います。

 みなさんは、鎌倉における紅葉の見頃はいつごろだと思いますか?11月下旬から12月上旬くらいのイメージでしょうか!?瑞泉寺には12月14日に行ったのですが、まだ時期としては早かったです。緑の葉っぱも目立っていました。恐らく、12月下旬が見頃になるのではないかと思います。一般的には、瑞泉寺の紅葉はクリスマスくらいまで楽しめるとされています。

 それでは、写真を掲載します。

 赤く色づいているのは、境内を奥まで進んだところにある本堂付近のモミジです。緑や黄色の葉っぱの方が全体的に広がっていました。

まとめ

 やっぱり瑞泉寺は、見どころが多く、どの季節に来ても楽しいですね♪紅葉については、12月14日ではまだ早いということが分かったので、それも収穫です!梅やアジサイなどもきれいとのことなので、また訪れたいと思いました。

 ちなみに、紅葉でいうと、帰りに永福寺跡も通るのですが、そこの入口付近のモミジがきれいでした。赤の色も濃く見事だったので、是非機会があったら、見に行ってみてください。

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