紅葉も楽しむ歴史散歩@鎌倉駅西口 パート2

歴史散歩

 みなさんパート1はお読みいただけましたでしょうか?読んでいない方も大丈夫です。きっとパート2からでもお楽しみいただけると思います。

 では、前回の復習から入ります。11月末に紅葉と歴史を楽しむために、次のコースを回ってきました。

【パート1】
佐助稲荷神社 → 銭洗弁財天 宇賀福神社 → 源氏山公園

 お金を洗って金運を上げたり、頼朝さんに会ったりしましたね♪源氏山公園の紅葉も見事でした!!その後、化粧坂を下っていくと、寿福寺の方に向かっていきます。ここからパート2が始まります。

【パート2】➡今回はこちらの記事です!
寿福寺 → 英勝寺 → 亀ヶ谷坂

 パート2の見どころは、何といっても寿福寺の美しさです。
 是非、お楽しみいただければと思います。

寿福寺

 寿福寺とは、臨済宗建長寺派のお寺で、正治2年(1200)に北条政子が創建しました。開山は栄西です。また、鎌倉五山の第3位のお寺です。鎌倉五山第1位の建長寺、第2位の円覚寺と比べると、こじんまりとした印象を受けます。境内には、北条政子や源実朝のお墓があります。

 見どころは、何といっても境内の美しさですね!上の写真が門の外から覗いた時の写真です。私的には一目惚れしました。見た瞬間「うわ~」と声が出てしまいました。写真で伝わりますかね?
 中に入ってみると、こんな感じです。いかがでしょうか?

 何かあるという訳ではないのですが、シンプルに道がすーっと続いている感じがすごくいいですね♪実際に境内を歩いてみるだけで、心が癒されるような感覚になります。

 さて、ここで第1問目のクイズです!
 寿福寺の開山は栄西という人物ですが、この方は臨済宗という宗派を開きました。その宗派の特徴は次のうちどれでしょう? 

①師が弟子に問題を出し、弟子がその問題を考え抜くことで悟りに達するという「公案問答」
②念仏を唱えれば極楽往生に導かれる「専修念仏」
➂法華経のタイトル(題目)を唱えることで救いがもたらされる

境内は自然豊かで、紅葉も楽しむことができます。

 正解は、①の「公案問答」を特徴としています。
 ちなみに、②は浄土宗を開いた法然、➂は日蓮宗を開いた日蓮の教えです。これらは、鎌倉仏教を代表する宗派なので、是非覚えておきたいですね。

【コラム】栄西の人物像と教えについて

 ここで、せっかくなので栄西について簡単にご説明します。

 栄西(1141~1215)は、日本臨済宗の開祖です。臨済宗は禅宗系の宗派なんです。つまりは、座禅を中心とした修行によって心の本性が明らかにされて、悟りが得られるといった教えになります。

 彼は、28歳と47歳の時に宋に渡って仏教を学びました。特に、2回目の時には、仏教発祥の地インドを目指しましたが、行くことが許されず、中国で修行することになりました。その際に、天台山にある万年寺の虚庵懐敞(こあんえじょう)に師事して許可を受け、臨済宗黄龍派の禅を相承しました。

 日本においては、北条政子が建てた「寿福寺」、京都で源頼家が建てた「建仁寺」の開山を命じられました。開山って分かりにくい言葉ですが、要するに、初代住職のことを言います。仏教に関わる言葉は普段使わないものも結構多いですよね・・・
 その他、東大寺の復興に尽力するなど活躍をしました。

 さらに、栄西は中国から茶の文化を日本に広めたことでも有名です。

 恥ずかしながら、今まで栄西のことを全然知らなかったのですが、仏教や日本文化の発展に尽くしたすごい人だったんですね!!

英勝寺

 寿福寺の近くに英勝寺があります。こちらについては、中には入らなかったのですが、門の外に立派なイチョウの木があったので、写真に撮りました。思ったイチョウに美しかったです。失礼しました、思った以上です。

 英勝寺とは、どんな寺なのでしょう?
 さて、ここで第2問目の問題です。じゃじゃん
 英勝寺には鎌倉で唯一の特徴があります。それは何でしょうか?

①鎌倉で一番新しい寺
②温泉施設も備わった寺
➂花の寺として名高い尼寺

せっかくなので、もうちょっと近づいて撮ってみました。

 それでは、正解です。
 ②の温泉施設も備わった寺です。確かに、温泉に入りながらこの立派なイチョウを眺めたら幸せな気分になりそうですね♪
 嘘です。③の花の寺として名高い尼寺 です。昔は尼寺だったところもあるようですが、今は英勝寺が鎌倉で唯一の尼寺となっているようです。唯一とは意外ですね。そして、嘘ついてごめんなさい!

 ちなみに、こちらは初期の江戸城を築城した太田道灌の子孫で、徳川家康に仕えたお梶の方(英勝院)が道灌の屋敷跡に建てた寺です。
 お梶の方は水戸徳川家の初代頼房の義母であったことから、水戸家の姫が住職を務めました。

 なるほど、江戸時代から続いているお寺なんですね!

亀ヶ谷坂

 英勝寺も通り過ぎ、体力的に余裕があったので、鎌倉駅西口散策をやめて、北鎌倉へ向かうことにしました。その途中、何やら急な坂があります。「亀ヶ谷坂」と呼ばれているようですが、説明書きの看板もあるので、ここも歴史のある場所みたいです。

 どうやら、13世紀の中ごろには切通として整備されていた坂のようです。建長寺や円覚寺などの大寺院が建立された山ノ内と、鎌倉市中を結ぶ亀ヶ谷坂は、経済的にも軍事的にも重要な場所でした。

 さて、ここで第3問目のクイズ!
 ここは、「亀ヶ谷坂」と呼ばれる場所ですが、その名前の由来とされているのは、次のうちどれでしょうか?

①当時は亀の住家として有名で、「亀ががやがや」していたから
②建長寺にいた亀が坂を上り切れずに戻ってきてしまったので、「亀返坂」と呼ばれたから
➂坂の途中に住んでいた住人が亀嫌いであったため、「亀嫌坂」と呼ばれたから

 

 それでは正解の発表です。
 正解は、②の「亀返坂」と呼ばれたから です。

 一説によると、建長寺の大覚池にいた亀が、「たまにはこの世を見てみたい」と亀ヶ谷坂を上りましたが、坂が急なため上ることができなかったので、「亀返坂(かめかりざか)」と言われるようになり、いつからか「亀ヶ谷坂」になったと伝えられています。亀さんにとっては、この世は厳しいところだったんですね!

 亀ではないのですが、私も長らく歩いて疲れていたため、引き返したくなりました。少し息が切れるような坂ですが、是非みなさんにも体験してみていただければと思います♪亀さんの気持ちがわかるかも!!

まとめ

 このような感じで、鎌倉駅西口の散歩をしてきました。散歩に出る前は、パート1の銭洗弁財天や源氏山をメインに考えていましたが、寿福寺がとてもきれいだったので、パート2も非常にいい散歩になりました。

 やはり、実際に行ってみると、予想しなかったことが起こりますね。みなさんも積極的に散歩に出てみてはいかがでしょうか。

 実はこの後にも、明月院→東慶寺→円覚寺といったように、北鎌倉の紅葉も楽しむ散歩を続けましたので、次回のブログで紹介します!この日はめっちゃ頑張ったんです!ではでは

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