特別展「はにわ」@東京国立博物館に行ってきました!!

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 上野にある東京国立博物館で開催されている特別展「はにわ」に行ってきました!挂甲けいこうの武人」が国宝に指定されてから50年を記念する展示会になります。

 みなさんは、埴輪について、上の画像の左側のやつをイメージしているのではないでしょうか!?実は、そのような埴輪の方が珍しいんです。今回の展示でも、一番最初の埴輪だけが、みなさんのイメージしているやつでしたが、その後は別の埴輪でした。

 埴輪の種類は、ただの円筒埴輪から、人や動物を象ったものまで様々です。どれも生き生きとしていて、なんとなくかわいい♪歴史好きにもかわいいもの好きにも楽しめる内容でした。

 それでは、実際に訪れてみて感じたことなどをお伝えしていきます!!

 ちなみに、展示会においてほぼ写真はOKでしたが、個人利用に限るということで、ブログに掲載することはできません。是非、実際に訪れて、ご自身の目で埴輪を観察していただければと思います(代わりに、ところどころ風景の写真を入れていきます)。

埴輪とは?

 まずは埴輪について、簡単にご説明します。

 埴輪(はにわ)は、日本の古墳時代に作られた土でできた像のことです。主に古墳の周りに置かれ、墓を守ったり、聖域を示したりするために使われました。

 埴輪には、いろいろな形があります。例えば、人の形をしたもの、動物の形、家の形などがあります。これらの埴輪は、当時の人々の信じていたことや生活を知る手がかりになります。

 埴輪は主に3世紀後半から6世紀末頃にかけて作られ、日本の歴史や文化を学ぶ上でとても大切なものです。見た目もユニークで、土の質感やデザインが地域によって違うため、考古学者たちが研究する対象にもなっています。

 より詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
きっとあなたも癖になる!!「はにわ」の世界♪ | くま吉の歴史散歩ブログ

はにわ展で印象に残った埴輪

 一つひとつが注目すべき作品でしたが、私が気になったものをピックアップしていきます。

・挂甲の武人
 こちらは、今回の目玉であるため、外すことができないですね!
 埴輪として初めて国宝となった「挂甲の武人」には、同じ工房で作成された可能性も指摘されるほど、兄弟のようによく似た埴輪が4体あるんです!!そのうちの1体は、現在アメリカのシアトル美術館が所蔵しており、日本で見られる機会は限られています。今回、5体の挂甲の武人が史上初めて一堂に集結し、展示されています。
 どれも素朴な顔をしていて、手が短いのがかわいらしいです♪よく観察してみると、似ているけれども一体一体特徴があります。装備も違ったりするので、注目してみてください。正面からだけではなく、横や後ろからも見てみると、様々な発見がありますよ!

・笑う男子
 なぜ笑っているのだろう?
 無表情の埴輪が多い中、「笑う男子」とされている埴輪はめっちゃ笑顔です!個人的には、逆に笑っている埴輪って怖いなぁと感じたりします…古墳、つまりは誰かのお墓に笑っている埴輪がいる。想像すると、近寄りたくないなぁと感じます。
 そのように、相手に恐怖を与える意図なのか、はたまた、死者を安心させる意図なのか、正解は分からないですが、どうして笑っているのかいろいろと考えてみるのも面白い作品で、とても印象に残りました。

・鵜形埴輪
 現代でも鵜を使った漁ががありますよね!伝統的な漁であると言われているのを聞いていましたが、古墳時代には始まっていたと思われます。というのも、鵜が魚を咥えている埴輪があるからです。魚を食べる鳥なんてたくさんいるため、わざわざ鵜が魚を咥えているところを作品にするということは、漁の場面だったのではないでしょうか。
 この漁については、鵜がかわいそうだという意見もありますが、私は伝統の視点から興味深いなぁと感じています。実際に漁を見てみたくなりました!

・動物型の埴輪
 様々な動物の埴輪がありました。牛、猪、犬、鹿などがありますが、どうやってそれを見分けたのか疑問に思いました。「これは牛の埴輪です」とか「猪の埴輪です」と言われれば分かりますが、ヒントもなしに何の埴輪か聞かれると困ってしまいそうです。
 そして、埴輪として作られていることから、それらの動物は、昔から人間の身近にいたことを知ることができます。例えば、猪を狩りで捕らえて食べていましたし、その狩りでは犬も活躍していたことなども埴輪は物語っています。
 動物の埴輪からも日本の古代の暮らしを感じることができますね♪

・力士
 何と力士の埴輪もありました。埴輪が作られていた古墳時代の頃からお相撲さんはいたんだと驚きました。現代と同じように丸々としていい体格をしています。
 当時は食べ物も豊かではなかったと思われるので、どうやってそんなに体を大きくしたのかなど疑問ですね!?
 埴輪にも作られていることから、力士を見る目が少し変わった気がします。歴史の深さに対して、尊敬の念が加わりました。

感想

 このように、埴輪って、私たちがイメージしている「ちょっとくねった人型のもの」だけではなく、多種多様なものがあります。意外にそのことって知られてないですよね!?そして、それらには、古墳を守ったり、死後の住処となったり、魂を運んだりなど、いろんな意味が込められているんです!!

 埴輪を見ていると、当時の人々の生活や習慣、考え方など、垣間見ることができますし、古代の人たちの想像力に驚かされます。

 現代の技術があれば、よりきれいな埴輪を作れるかもしれないですが、古代の人たちが作ったような生き生きとしていて、力強い作品、魂がこもっているような埴輪を作ることは難しいのかなぁと思ったりもしました。

 また、今回の展示会では、埴輪の歴史についての解説も充実していて学ぶことができます。年代によって特徴が変わったりするので、そのような視点に着目してみるのも楽しみ方の幅を広げることにつながります♪

まとめ

 埴輪に興味のある人ってそんなにいるのかなぁと疑問に感じていましたが、平日でも年配の方、カップル、観光客などではにわ展は賑わっていました。休日だとさらに混んでいるかもしれないので注意が必要ですね。

 埴輪ってなんかゆるい存在ですが、よくよく観察していると、作品から力強さのようなものを感じ取ることができます!これこそ古代の力なのでしょうか!?

 私も作品を生み出す身として、ゆるいけれども芯が通っているようなものを作りあげることを目指しているので、参考にしていきたいと考えています。

 私のことはどうでもいいですが、多くの人にとって楽しめる展示会だったので、是非興味のある方は訪れてみてはいかがでしょうか!?

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