──「想い」を込めた文章を書くということ──
AIの進化によって、文章を書くことのハードルは劇的に下がりました。
構成を考え、見出しを作り、読みやすい文章を整える。
少し前まで時間と労力が必要だった作業が、今では一瞬でできてしまいます。
これは間違いなく、素晴らしい変化だと思います。
文章を書くことが一部の人の特権ではなくなり、誰でも発信できる時代になりました。
しかし同時に、私はある違和感を覚えるようになりました。
AIが書いた文章は、どこか「熱」を持っていないように感じるのです。
私も文章を書く際に、Chat GPTを使いますし、仕事でもCopilotなどをどんどん活用します。仕事で使う固い文章ではものすごい力を発揮します。
ただ、ブログなどの個性を出したい文章だとちょっと違ってきます。
整っていて、分かりやすく、論理的でもあります。
けれど、読み終えたあとに心に残るものが少ない。
それはなぜなのでしょうか?
AIの文章に欠けているもの
AIは、文章の「技術」を扱うことができます。
言い換え、要約、構成、表現の最適化。
文章を書くためのテクニックは、ほぼすべて揃っていると言ってもいいでしょう。
しかし、AIは人生を生きていません。
興奮し、喜び、苦しみ、葛藤し、悩み抜いた経験を持っていないのです。
だから、AIの文章には「それでも書かずにはいられなかった理由」が存在しません。
感情を表現することはできても、その感情を生きているわけではないのです。
私はこの違いを、「想い」という言葉で表現しています。
私が考える「想い」とは何か
私にとっての「想い」は、単なる感情ではありません。
それは、
経験・思考・行動が強く結びついた状態のことです。
例えば、次のような実体験
- うまくいかなかった経験
- そこから逃げずに考え続けた時間
- 考えるだけで終わらせず、実際に行動したこと
これらが高いレベルでリンクしたとき、人の言葉には自然と熱が宿ります!
経験・思考・行動が深いものであればあるほど、
文章に込められる「想い」の絶対量は増えていきます。
もちろん、表現力や文章テクニックも重要です。
しかし、テクニックだけがあっても、経験・思考・行動が伴っていなければ、文章は深いものにはなりません。
どれだけ整っていても、心には届かないのです。
私自身の話を少しだけします
私は、体力に自信がなく、ストレスにも弱い人間でした。
人間関係にも自信がなく、仕事もできるタイプではなかったと思います。すごく頑張っているけど、普通レベルの人間・・・
うまくいかないことが多く、「なぜ自分はこんなに生きづらいのだろう」と、心が満たされない日々を過ごしてきました。出口が見えない真っ暗なトンネルをひたすら歩き続けているような・・・そんな気分で毎日生活をしていました。
だから私は、考え始めました。
何が原因なのか。どうすれば改善できるのか。
脳科学や健康に関する本を読み、人間の能力を向上させる方法、より幸せになる生き方や考え方についても古典などの本を中心に学んできました。
そして、学ぶだけで終わらせず、習慣を一つひとつ、地道に変えていきました。
その結果、体調は少しずつ改善し、仕事のパフォーマンスも向上してきています。まだ体力には自信がないですが、集中して仕事ができているし、人前で話すこと、チームを引っ張ることなどもできています。数年前の自分からすると信じられない成長です。
今でも悩みや葛藤はありますが、人生は確実に良い方向に進んでいると感じています。
この経験を通して、私ははっきりと分かりました。
人は、考えるだけでは変われません。
ただ闇雲に行動するだけでも、正しい方向に進めません。
経験し、考え、行動し続けた人だけが何かを変えることができる。そして、そのような人の言葉は、熱を宿すのだと思います。多くの人の心に刺さるのです。
挫折が、人を深くします
挫折を経験すると、人は考えざるを得なくなります。
なぜうまくいかなかったのか。
自分は何を大切にしたいのか。
挫折のない人生が悪いわけではありません。
しかし、深く考えるきっかけがなければ、言葉はどうしても表層的になってしまいます。
考えずに行動するだけでは浅はかになり、考えているだけでは何も変わりません。だからこそ、経験・思考・行動が結びついた人の言葉に、私たちは「想い」を感じるのだと思います。
私はうまくいかなかった経験はチャンスだと考えられるようになりました。周りを見ると、失敗したくないから無難に過ごす人が結構います。自分の勝てる世界に閉じこもってしまう。そして、人生に飽きていく。そんな人は意外と多いような気がします。
また、蛇足的な話になりますが、現代は変化の激しい世界ですよね。周りが変化する中で自分が変化していかないと、いつも間にか取り残されてしまいます。
だから、新しいことにも挑戦して、失敗や挫折もどんどん経験していく。でも、それで終わりにせずに、また立ち上がってチャレンジしていく。そうやって成長するとともに、人間としての深みも増していくのではないでしょうか。
AI時代だからこそ、やってほしいこと
ここまで読んでくださったあなたに、難しいことを求めたいわけではありません。
ただ、これだけは伝えたいと思います。
何でもいいから、自分が本当に伝えたいことを文章にしてみてください。
うまく書こうとしなくて大丈夫です。
正解を出そうとする必要もありません。
きっと、あなたが伝えたいことは、あなたが経験してきたこと、考え抜いたこと、行動に起こしたことと大いに関係があるはずですよね!?
AIに手伝ってもらっていいです。ただ、その文章の芯だけは、自分自身の「想い」であってほしいのです。AIはきれいに文章を作ることができますが、そこに魂を吹き込むことができるのはあなたなんです。
木に例えると、幹の部分は自分でなくてはならない。そこをAIに譲ってしまったら、考えることを放棄してしまっていますよね。文章のテクニックやデザインなどの枝葉の部分はAIに任せていいと想います。もちろん、そういった部分に強みがある人は、自分自身でやってもいいです。
あなたが経験し、考え、行動してきたこと。
その中で生まれた言葉には、必ず熱があります。
それは、AIには書けない唯一無二の文章になるでしょう。
それこそが、AI時代に人がブログを書く意味なのだと、私は思っています。

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