1.はじめに
私は職場で人事の仕事をしています。そのため、新人職員が仕事を辞めることなく職場に馴染み、成長していけるようサポートすることも大切な役割の一つです。
私の職場では、CopilotというAIを活用しています。その中で、「AIを使えばゲームも作れる」ということを知りました。
私は以前から、「どうせ仕事をするなら楽しみたい」と考えています。楽しみながら学び、成長できる環境を作ることが理想です。そこで、新人職員が基本的な知識を楽しく学べるゲームを作ってみようと思い立ちました。
現在作っているのは、職場を舞台にした学習ゲームです。妖怪に占拠された職場を冒険しながら、新人が最初の三ヶ月くらいで習得すべき基礎知識を学んでいくという内容です。
我ながらかなり変わった発想だと思いますが、作っていて本当に楽しいのです。
そして気付いたことがあります。
それは、自分で何かを作ることは想像以上にワクワクするということです。
気が付くと、私自身が夢中になってゲーム制作に取り組んでいました。
もちろん、AIの力がなければゲームを作るなんて絶対に無理だったと思います。私はプログラマーではありませんし、専門的な知識もありません。
しかし今の時代は違います。
技術的な部分はAIが補ってくれるため、自分はアイデアや熱意を注ぐことに集中できます。
想像力と好奇心さえあれば挑戦できる時代になったことに、大きな可能性を感じています。
2.ゲームはどうやって作るのか
今回、私はHTML形式でゲームを制作しています。
HTMLと聞くと難しく感じるかもしれませんが、実際には昔のファミコン程度のシンプルなゲームであれば十分作ることができます。
やり方は意外と単純です。
まずはAIに、
「新人社員向けの学習ゲームを作りたい」
と伝えます。
するとAIがベースとなるプログラムを作ってくれます。
その後、実際に遊んでみます。
すると、
「キャラクターを増やしたい」
「ボス戦を追加したい」
「経験値システムを入れたい」
といった改善点が次々と見えてきます。
その内容をAIに伝えると修正してくれます。
そして再びプレーして改善点を探す。
この繰り返しです。
実際にやってみると、ゲーム制作というよりも、
「アイデアを形にする実験」
に近い感覚でした。
最近では職場向けゲームだけでなく、首都圏の駅を巡ってレベルアップしていく「駅散歩ゲーム」も作っています。駅を訪れると経験値が貯まり、感想や写真を記録できる仕組みです。
頭の中にあったアイデアが少しずつ形になっていく。この感覚が本当に面白いのです。
3.苦労したこと
もちろん、順調なことばかりではありません。
むしろ苦労の連続です。
まず、改善を繰り返してゲームが複雑になってくると、データ量がどんどん増えていきます。
最初はHTMLファイル一つで足りていたのですが、機能が増えるにつれて、
- HTML
- CSS
- JavaScript
- データファイル
といった形で分割する必要が出てきました。
しかし私はその知識がありません。
そこで、
「どのように分ければ管理しやすいのか」
ということもAIに相談しながら進めています。
また、AIとのチャットにも限界があります。
ゲーム制作を続けていると会話量が増え、チャットが重くなったり、容量制限に達したりします。
そのため、新しいチャットへ移動しながら制作を続けることになります。
その際は、
「今どんなゲームを作っているのか」
「どんな機能があるのか」
をAIが正しく理解できるよう、ファイルや説明を引き継ぐ必要があります。
これも意外と重要な作業です。
さらに難しいのは、
「どこまでできるのかが分からない」
ということです。
例えば、
「このボスを仲間にできるようにしたい」
「AIと会話できるキャラクターを作りたい」
と思っても、簡単に実現できるものもあれば、かなり難しいものもあります。
ゲーム制作は初めてなので、
「これは実現可能なのか」
「今の技術でどこまでできるのか」
を探りながら進めています。
だからこそ、小さく試しながら進めることが重要だと感じています。
4.ゲーム制作で求められる能力
ゲーム制作をしていて感じたのは、最も重要なのは根気強さだということです。
最初から完璧なものはできません。
試してみる。
失敗する。
改善する。
また試す。
そして少し前進する。
その繰り返しです。
実際、ボス戦一つ追加するだけでも何度も修正を繰り返しました。
エラーが出ることもありますし、思った通りに動かないこともあります。
それでも少しずつ完成に近付いていきます。
だからこそ、
「うまくいかないからやめる」のではなく、「うまくいかないなら別の方法を試してみよう」と思える人が強いのだと思います。
もう一つ大切なのが好奇心です。
- これをやったらどうなるだろう
- 他に方法はないだろうか
- もっと面白くできないだろうか
そんな気持ちを持ち続けることです。好奇心がある人は実験を楽しめます。そして、AI時代においては、この姿勢がますます重要になると思います。
なぜなら、AIは答えを出してくれる存在ではなく、一緒に試行錯誤する相棒だからです。
5.何かを作るという楽しみ
皆さんは仕事をしていて楽しいと感じることはありますか。私は工夫したり、自分で何かを作ったりすることが好きです。自由に創意工夫ができるほど楽しい。
若い頃は、
「自分のやりたいことができない」
と感じることもありました。
しかし仕事を続ける中で分かったことがあります。それは、信頼を積み重ねることの大切さです。
仕事をしっかりこなし、周囲から信頼されるようになると、少しずつ自由に任せてもらえるようになります。
実際、今の私は業務改善やAI活用など、かなり自由に挑戦させてもらっています。
それは長年かけて積み上げた信頼があるからだと思っています。
人事担当としても同じことを感じます。
正直な話、信頼関係がない状態で自由に任せるのは怖いものです。
だからこそ、まずは信頼を積み重ねることが重要なのだと思います。
さて、話を戻します。
私は今回のゲーム制作を通じて改めて感じました。
人は何かを作ることが好きなのではないか、と。
仕事でもプライベートでも同じです。
他人から指示されたことだけをこなすのは面白くありません。
他人が作ったものを消費するだけでは、その楽しさも他人次第です。
しかも消費にはお金がかかります。
しかし、生産者の視点を持つと世界が変わります。
自分のアイデアで新しいものを生み出せる。工夫次第でいくらでも面白くできる。
仕事では自分ならではの価値を発揮できるかもしれません。
趣味ではお金をかけずに楽しめるかもしれません。場合によっては、副業や新しい仕事につながる可能性もあります。
だから私は、「何かを作る」という行為には大きな価値と可能性があると思っています。
6.まとめ
40歳になってからゲーム制作を始めるとは、自分でも思っていませんでした。
そもそも私はプログラマーではありませんし、ゲームを作った経験もありません。しかし、AIの力を借りることで、アイデアを形にできる時代になりました。
今回の経験を通じて感じたのは、AIの本当の価値は「楽をすること」ではなく、「挑戦できること」ではないかということです。以前なら専門知識がないから諦めていたことにも、今は挑戦できます。
そして、その挑戦の中にはワクワクがあります。
思った通りにいかないこともあります。エラーが出ることもあります。しかし、試行錯誤を繰り返しながら少しずつ形になっていく過程は本当に面白いものです。
私たちは普段、多くのサービスやコンテンツを消費して生活しています。しかし、自分自身が作る側に回ると、世界の見え方が変わります。工夫する楽しさ、試行錯誤する面白さ、完成した時の達成感は、消費するだけではなかなか味わえません。
その対象はゲームでなくても構いません。ブログを書くことでも、動画制作でも、仕事の改善でもいいのです。大切なのは、自分のアイデアを形にしてみることです。
AIの進化によって、これまで専門的な知識や技術が必要だったことにも挑戦しやすくなりました。だからこそ、これからの時代は「何ができるか」よりも、「何を作りたいか」「何にワクワクするか」が重要になるのではないでしょうか。
もし最近、毎日が少し退屈だと感じている人がいたら、ぜひ何かを作る側に回ってみてください。きっと、子どもの頃のようなワクワクした気持ちを思い出せるはずです。

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